ダイヤ

これは架空鉄道です。たとえ実在する団体名がでてきたとしても、関係ありません。

豊原都市圏の近郊輸送

 豊原都市圏の「シティ電車」は、1985年3月の改正からスタートした。当初の区間は、樺太東線豊南―小沼間および豊原空港線豊原空港―樺太大沢間であったが、翌1986年の改正で大泊まで延長し、2005年には豊真線小沼―奥鈴谷間も電化の上頻発運転区間とした。

そのような経緯を経て、現在、日中の普通列車は下図のような系統になっている。こういう場合、「あくまで基本的なものだが」などと注意書きをしなければならないのがJRのダイヤの苦しいところであるが、豊原都市圏はさにあらず、豊原駅を9~16時台に発車する普通列車は全てこの系統であり、例外はない。さらに言えば、豊原都市圏では特急列車から貨物列車まで全ての列車を包括的にパターンダイヤに落とし込んでおり、日中の待避や接続も全て決まった駅で行われる。このような極めて電鉄的なパターンダイヤを実現できるのも、自社線だけで路線網が完結するJR樺太ならではと言えよう。

豊原のシティ電車には、主に新鋭の723系が使用される。札幌都市圏の721系や731系などと違い、711系と同じ2扉・デッキ付きの車両であるが、これは豊原都市圏の混雑が札幌ほど酷くなく、先代の711系でも対応できていたという実績によるものである。その711系は、老朽化に伴い数を減らしているものの、723系の落成に合わせて玉突き的に廃車しているに過ぎないので、未だ相当数が現役である。特に、豊原―小沼間15分間隔化や、小沼―奥鈴谷間電化の際には、必要な電車の数が増えたために、723系が新造されても711系が廃車されないという時期もあった。

JR樺太の特急列車

 豊原と敷香を結ぶ「たらいか」は毎日4往復、豊原と恵須取を結ぶ「らいちし」は毎日3往復運転されている。そのうち、たらいか1号、らいちし5号、たらいか8号が、連絡船との接続のため大泊港まで延長運転されるほか、朝のらいちし1号、夕方のたらいか6号、夜のらいちし6号が、ホームライナーの意味で大泊まで延長運転される。たらいかとらいちしの車両は共通であり、運用上も区別されていない。

 大泊と本斗を豊原、真岡経由で結ぶ「海馬」は、県南部の都市同士を繋ぐL特急である。毎時1本の高頻度で運転されており、豊原駅発車時刻は毎時30分に揃えられている。JR樺太がこれだけ海馬の運転に積極的なのは、並行する高速バスの存在が大きな要因である。豊原―真岡間には高速道路が完全に並行するほか、豊原―本斗間の路線バスも、一般道とはいえ真岡を経由しない分速いため、侮れない相手となっている。

 そこで、海馬の隠れた独占区間が真岡―本斗間になっている。この区間は普通列車が特急の半分程度しか走っていないため、両都市間を移動する場合は特急を利用することになる。四島会社の例に漏れず、特急料金がJR樺太の頼みの綱である。

寝台特急「白夜」

 「白夜」は、大泊港―アレクサンドロフスク・サハリンスキー間に、JR樺太とロシア鉄道が共同で運行している寝台特急列車である。普段は、JR樺太所有とロシア鉄道所有の2編成が運用されており、予備としてもう1編成が用意されている。食堂車では樺太の特産品をふんだんに使ったフルコースがふるまわれるが、JR樺太所有の編成では和食、ロシア鉄道所有の編成ではロシア料理を主体としているため、どちらに乗るか悩むのも一つの楽しみだろう。

 下りアレクサンドロフスク・サハリンスキー行きは朝、上り大泊港行きは夜、北緯50度の国境を通るため、ここでパスポートの提示を求められる。下りならそこで起床、上りならそれから就寝といった具合になるだろう。

石油輸送列車

 北サハリンから大泊港や豊原貨物ターミナルに向けて石油を輸送する貨物列車は、毎日8往復運転されている。石油は、樺太の基幹産業である石油化学工業に不可欠であると同時に、本土に移出されて燃料その他に供される樺太経済の要である。そのため、石油輸送の貨物列車は、特急列車に次いで優先される種別であり、落合以北の単線区間では普通列車が待避や交換待ちで長時間停車することがしばしばある。

豊原駅時刻表

 以下にJR樺太最大のターミナル、豊原駅の駅時刻表を掲載する。豊原駅から見て小沼方面に毎時4本、豊原空港方面に毎時3本、豊南方面に毎時3本の普通列車が運転されており、市内を移動するだけなら時刻表の必要はない。

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